着物(振袖)の脱ぎ方とは?脱ぐ場所から脱いだ後のお手入れまで
着物を脱ぐときには、洋服とは違うコツがあります。振袖をはじめ、着物を着るときは着付けてくれる人がいますが、脱ぐときは自分ひとりのため、不安に感じるかもしれません。しかし、事前に準備をしておけば、着物を汚したりシワをつけたりする心配はありません。
今回は、着物(振袖)を脱ぐ際の事前準備と脱ぐときのコツをご紹介します。これから成人式を迎える人もぜひ本記事をチェックしてみてくださいね。
■着物(振袖)を脱ぐ前の準備
まずは着物(振袖)を脱ぐ前の事前準備から押さえておきましょう。脱ぎ始めてから慌てないように、脱ぐ場所のポイントや、用意しておくと便利な小物などをご紹介していきます。
・広くて清潔な場所
着物は身長よりも長く、裾や帯が地面についてしまいますので、ダメージを与えないためにも、広くて清潔な場所を探しましょう。広々とした空間であれば、着物をたたみやすいメリットもあります。
例えば、自宅の和室や居間、ホテルの更衣室、会議室やレンタルスペースなど、広く平らな空間がベストです。一方、狭い部屋や平らなスペースがとれない場所、床が汚れている場所は避けるようにしましょう。なお、ネットカフェやトイレの個室などは、着物を脱ぐのに最も適さない場所となりますので、どうしてもやむを得ない緊急の場合などを除いては避けてくださいね。
・衣装敷をひき、着物ハンガーを準備
着物専用の敷物である「衣裳敷(いしょうじき)」は、着物をたたむときや、脱ぐときに床に触れさせないために使うアイテムです。ネットショップなどでも購入できますが、準備できない場合は大きめのバスタオルや新品のレジャーシート、風呂敷などでも代用できます。
また、数本の着物ハンガーも準備しておきましょう。着物は小物類が多いため、一度に脱ぐと床が散らかってしまいますので、脱ぐごとに着物ハンガーにかけるようにしましょう。これでシワ予防と整理整頓が両立できます。
・メイクを落とし、手を洗う
まずは着物を傷つけないように、ピアスや指輪などのアクセサリーをすべて外します。次に口紅やファンデーションが着物に付着してしまわないように、メイクを落とします。もし、完全に落とすのが難しい場合は、口元をティッシュなどで拭って口紅やグロスだけでもオフにしましょう。
そして、手垢がつかないように、手を洗うこともお忘れなく。ただし、手を洗った後のハンドクリームは着物を扱い終わるまではお待ちください。ハンドクリームに含まれる油分が、着物のシミの原因になることもあります。また、ジェルネイルをしている場合は、爪で生地を引っかいてしまわないために綿の手袋をすることをおすすめします。
■着物(振袖)の脱ぎ方
着物(振袖)は上から順番に脱ぐのが基本となります。着た順番とは逆と覚えておきましょう。
- 帯締めをほどき、帯揚げを取る
- 帯枕を使っている場合は帯枕の紐を、帯の飾り結びをしている場合は三重仮紐(さんじゅうかりひも)をほどく
- 帯を時計回りにまわし、結び目を体の前に持ってくる
- 飾りヒダなどを取り、帯の結び目をほどいて帯をはずす
- 腰紐や伊達締め(だてじめ)などをほどき、着物を脱ぐ
- 最後に長襦袢(ながじゅばん)、肌襦袢(はだじゅばん)を脱ぐ
帯の飾り結びの形によって結び目を前に回すことができない場合は、家族や友人などに頼んで背中側からほどいてもらいましょう。もし、お一人の場合は着付けの際に自分だけで脱ぐことを伝えておくことをおすすめします。帯を前に回しやすい変わり結びにしてもらっておくと、一人で脱ぐのが楽になります。
■着物を脱いだ後
着物は脱いだら終わりではありません。自宅または外出先によって、それぞれ脱いだ後にやるべきことがあります。ここでは、着物を脱いだ後の作業と小物の取扱方法をご紹介します。
・自宅の場合
脱いだ着物はすぐにたたまないようにしましょう。まずは、シミや汚れなどをチェックしてから着物専用ハンガーにかけ、半日程度の陰干しをします。これは湿気を飛ばし、カビの発生を防ぐためにも重要な作業となりますが、あくまでも陰干しで直射日光が当たらないように注意しましょう。
・外出先の場合
外出先で着物を脱いだ場合は、本畳み(ほんだたみ)でたたみます。以下が基本的な本畳みとなります。
- 脇縫い線に沿って手前側の下前を内側に折る
- 下前の衽(おくみ)を衽線に沿って折り返す
- 衿の肩山のところから、ななめに中に折り、衿を合わせる
- 上前脇縫いを下前の脇に重ね、背縫いを折る
- 上前側の袖を袖付け線から折り、後身頃の上に重ねる
- 下前側の袖を身頃の下に折りこむ
- 裾を持ち身頃を衿から二つ折りにする
また、持ち運びの際は着物をシワにせずに持ち運ぶことができる着物バッグを使うことをおすすめします。
・小物のお手入れ
帯揚げや長襦袢、着付け用の小物も着物と同じく、使用後は陰干しを行います。もし、帯揚げのシワが気になる場合は、平織りの薄い帯揚げに限り、当て布をして低温でアイロンをかけましょう。絞りの帯揚げには、アイロンを使えませんのでご注意ください。また、足袋に汚れた部分があればブラシでこすり洗濯機して、しっかり伸ばして干しましょう。草履の台は立てて陰干しし、鼻緒の形を整えておきます。
■レンタル着物なら脱ぐのも脱いだ後も楽々
脱ぐ前の準備から脱いだ後のお手入れまで、美しく着物を保つためにはやるべきことがたくさんあります。特に袖の長い振袖は、扱いが大変です。それでも、「着物(振袖)が着たい!」を叶えるには、脱ぐのも脱いだ後も楽々なレンタル着物がおすすめです。
・着付け〜脱ぐ前〜脱いだ後までスムーズ
レンタル着物の場合は、着付けからヘアセットまで、まとめて任せることが可能です。ヘアセットは無料のシンプルなタイプから有料の編み込みとコテを使ったアレンジまで、幅広く対応しているレンタルショップが多く、着物や気分に合わせて、自由に選ぶことができます。
また、着物を脱いだ後の片付けも不要で、一般的には着物のレンタル料金にクリーニング料金も含まれていますので、通常の利用であれば別途クリーニング料金が発生することもありません。
・小物もレンタル可能
着物を着る場合は、小物も必要となります。例えば、草履やバッグなどの比較的に高価な小物もありますので、購入するにはまとまった費用が発生します。一方、レンタル着物なら、小物も取り揃えているレンタルショップが多く、使用後はそのまま返却できますので、お手入れの手間も省くことができます。
VASARAのレンタル着物は、脱いだ後はそのまま返却OK!とっても気軽に着物を楽しむことができます。もちろん、小物のレンタルも豊富に取り揃えていますので、選んだ着物に合わせてトータルコーディネートが楽しめます。ぜひお気軽にご利用ください。
■まとめ
着物(振袖)を着るときは、あらかじめ脱ぐ場所を確保して脱ぎ方を想定しておけばスムーズです。いざ脱ぐ場所を探そうとしても急には見つからないこともありますし、小物類も多いため紛失や破損の危険もあります。
その点、レンタル着物(振袖)のVASARAであれば、脱いだ後のお手入れも不要です。 30,000着以上のデザインから、気分に合わせて自由に選んでみてはいかがでしょうか。