きものを洗う
きものを洗う
きものをほどいて各パーツごとに分けたら、きものを洗っていきます。きものの洗いには、いくつかのやり方があり、ほどいたきものは一般的に「水洗い」か「揮発洗い」を施します。
水洗いは洗剤をつけて刷毛などでこすり洗いをする方法で、最も丁寧な洗い方になります。昔は各家庭でほどいたきものをこうして洗っていました。揮発洗いは水洗いと同様に行いますが、水ではなく揮発性のある溶剤で洗います。絞りの生地や色落ちするものに向いています。
このほか、きものをほどかずに洗う方法もあります。代表的なものは、水を使わず石油系の溶剤を用いて機械で洗う「丸洗い」です。手軽な丸洗いはドライクリーニングのようなもので、素材にもよりますが、帯も洗うことができます。
また、汗で汚れた袖口や衿、泥で汚れた裾などを中心に洗う「部分洗い」と併せて、しみ抜きを行うこともあります。