【ずぼらなわたしでもできる 簡単セルフ着付 パート2:おはしより】(街中散策/カジュアルなシーン/小紋と半巾帯編)
【ずぼらなわたしでもできる 簡単セルフ着付 パート2:おはしより】(街中散策/カジュアルなシーン/小紋と半巾帯編)
パート1では、着物を着る上で一番重要な補正について、手抜きをしながら抑えるところをしっかりと抑えるポイントを紹介しました。
パート2では、いよいよ着物のセルフ着付ポイントを紹介します。
着物を羽織る
着物をはおる前に衿の中央にクリップを挟んで置き、中央線がわかるようにしておきます。クリップが背中の中心に来る位置に襦袢に重ねます。
襦袢に重ねたら両耳の下あたりまで襦袢が見えないように重ね、クリップで固定します。衿先を身体の正面あたりで重ね合わせ、左右の着物のバランスが取れているか調整します。衿先から片手を名一杯広げた程度の手巾(親指から小指まで)分はまれた箇所を持ち、腰当たりから尻下に着物をずらしながら下します。裾除けとおなじように、衿先を持った右手で左腰骨あたりに巻き付け、左手でもっている衿先あたりが右腰骨あたりに来るように巻き付けあます。着物を着るときに鏡を見ながら左手で巾を決め、そのあとは右手で巻きスカートのように巻き付けます。着物の横幅の決め方は、正面からみて太ももが見えるか見えないかぐらいの幅です。出過ぎてもダメですし狭すぎてもダメです。巻くときは右手を左の腰骨あたりにもっていき、左側の着物と太ももの間に巻き込み左手を右腰骨あたりにもっていきます。右手で腰紐の真ん中あたりを持ち、腰骨あたりに紐を2周巻き付けます。ここの腰紐は着崩れを抑止するのに重要な日もになるので緩んでこないように、紐を二回通してから片結びまたは蝶結びをします。
おはしよりの処理
腰紐で着物の裾の高さが固定されたら、巻き込んでいる部分を腰紐より上へ引き出します。おはしよりは実は衿元を決めた延長線上の二等辺三角形が理想です。左側の半幅衿と着物の重ね具合は人さし指1本~2本ぐらい見えるように重ねあわせ、その延長線上で絞輪ペルトを挟みます。この時、絞輪ペルとの位置がみぞおちからくびれの間にある位置に収まるように衿先の位置を調整します。絞輪ベルトの位置を決めたら、左手で絞輪ペルトと衿先を持ち、右手の指先で余っている下前の衿先部分を内側に押し上げ、右腰あたりまでスライドさせながら上へ伸ばし上げます。絞輪ペルとを右側にまわし、左側と同じ高さにくるように上前衿先に留めます。身八ツ口(脇の隙間)から手を入れて後ろのおはしよりをまっすぐに整えます。背中の着物が絞輪ペルトで寄れていないかを確認し、腰紐と伊達締めで着崩れしないように結び固定します。
<チェックポイント>
- 衿元の半衿の見え具合が左右対称に人差し指の第一関節程度見えているかどうかをチェックします。→均等に半衿が見えていなかったら、着物をたくし上げ、腰紐より下から襦袢の衿先を引き下げ、衿元を詰めます。(衿元を詰めると半衿が出てきます。
- セルフ着付をしている間に衿の抜け具合が緩んでくることもあるので、衿元と同様に、裾をめくり上げ背中に手を回し背中心あたりの襦袢を下に引き下げ、衿の抜き加減を強めます。
- 裾や背中など着物が寄っていないかをチェックし、寄っている箇所があれば伸ばします。
- 衿元からおはしよりまでの幅が手幅(手をパーに広げたときの親指から小指までの幅)が三倍分あればちょうどよいおはしよりの出具合になります。おはしよりが余った場合は、右手をおはしよりから左脇あたりまで入れ、おはしよりの下の線の高さを親指で引きながら調整します。おはしよりの長さがきまったら、ずれないようにピンで仮固定し、腰紐を巻き、おはしよりの出具合を調整します。