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着物大事典
鎌倉は京都・奈良と並ぶ古都と呼ばれており、国内有数の観光地となっています。鎌倉が日本の準首都であった鎌倉時代、この町は武士の都でした。かつての「鎌倉城」の名残が残る鎌倉の地を今回は観光地とともにご紹介いたします。
鎌倉が観光地化しはじめたのは江戸時代の中頃からとされています。明治に入って横須賀線が開通すると、観光客は飛躍的に増加。そして現在も東京近郊の一大観光スポットとして人気を博しています。
鎌倉は、平家と奥州藤原氏を滅ぼして日本を統一した源頼朝(1147~1199)が1192年に幕府を開いた地として知られています。それから幕府滅亡までの141年間、鎌倉は日本の政治・経済・軍事・文化を牽引したのです。
頼朝が鎌倉を選んだ理由は三つあります。一つは東国における源氏の拠点であったこと。二つ目は都市部を山に囲われ、もう一方も海という要害の地であったこと。三つ目が風水の関係です。実は古代から中世の都市造りでは「四神相応」が重視されていました。四神とは四つの神である青龍・朱雀・白虎・玄武のことを指します。理想の都市を造るには、東に清らかな川が流れていて青龍が棲み、西に大きな道があって白虎がおり、南の大きな池には朱雀が潜み、北の山には玄武がいる地を選ぶのがいいとされています。京都もこの四神相応にしたがって都市づくりをされているんです。鎌倉にあてはめると、東の滑川が青龍、大磯方面に抜ける西の道が白虎。北の山々が玄武、海に開けた相模湾が朱雀と当てはめられます。鎌倉は今でいうパワースポットとしてピッタリの土地だったんですね。
JR鎌倉駅から鶴岡八幡宮に向かうには徒歩で15分ほど。小町通りという商店街を通ってたどり着きます。鶴岡八幡宮はもともと由比(現在の材木座)に建てられていた源氏ゆかりの神社であり、1180年に頼朝が遷して建てたのが、現在の鶴岡八幡宮になります。源氏の祈祷所かつ幕府の精神的シンボルとして、鎌倉武士たちの信仰を集めていました。八幡宮の参道は若宮大路と呼ばれています。鶴岡八幡宮から南の海岸までまっすぐ貫く参山路であり、大路には大きな三つの鳥居が建ちます。海側から順に一の鳥居、二の鳥居。三の鳥居といいます。二の鳥居から三の鳥居までの約500メートルの参道は中央を一段高くし、両側に築かれた土手に桜やツツジが植えられています。かつら石を高く積み重ねて道を区切ったことから「段葛(だんかづら)」と呼ばれています。11月など紅葉のシーズンには美しい黄色の道が参道を彩ります。石段を登り切ると朱色の色彩が美しい本宮が現れます。
間違えやすいのが参拝方法です。鶴岡八幡宮は神社と同様の参拝方法ですので、二拝、二拍手、簡単な祝詞を唱えて、一拝です。併設の宝物殿も当時の資料などがあり歴史好きにはたまらない場所ですのでお見逃しないようにしてください。
鶴岡八幡宮の境内に入ると両側に源平池が広がっています。池の中央に太鼓橋が架かっていて渡ることも出来ます。太鼓橋の上で写真を撮る方が非常に多く、5月ころには蓮の葉が一面に生えていて紅葉シーズンには真っ赤な紅葉がたくさんの観光客を出迎えます。
建長寺は鶴岡八幡宮から600メートルほどの位置に1253年に建立されました。北条時頼が創建した禅宗寺院です。建長寺境内は国の史跡として指定されています。そこに建てられている建築物も国宝であるなど、国の重要文化財に指定されているものがたくさんあります。見どころは建長寺方丈裏の庭園にある池です。昔の字体で「心」という文字をかたどって作られたため、「心字池」とも呼ばれています。初夏から秋にかけては緑色の芝生が美しく整えられており、秋には赤や黄色に染まった風景が美しいです。拝観料300円かかりますが、ぜひ足を運んでみてください。
建長寺から約600メートルほどの位置に明月院があります。明月院の境内には数千本の紫陽花が植えられており、長谷寺と並ぶ鎌倉随一の紫陽花の名所です。梅雨の時期には多くの観光客や写真家が訪れます。明月院といえば、円窓も有名なスポットです。和室から円窓を通して見える外の四季折々の風景を見るために行列ができるほどです。拝観料500円かかりますが、こちらで見ることができる風景は国内のみならず海外の方も魅了されているほどなので、一見の価値ありです。
鎌倉が観光地として有名になり、ここだけでは紹介しきれないほどの多くの神社仏閣にたくさんの観光客が訪れるようになりました。東京からほど近くにあり、日本の和に触れることができる素晴らしい観光地ですので、ぜひ訪れてみてください。日本の和を体験するには着物もオススメです。着物レンタルVASARAでは着物や浴衣など多くの和装をその場で選んで着付けして散策に出かけていただけるようになっています。鎌倉駅近くに2店舗構えていますので、修学旅行生など団体利用も可能となっています。ぜひご検討いただければと思います。
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