京都にあるちょっと怖いけど写真映えするオススメの神社仏閣!
京都名所特集と銘打ってご紹介するのは、京都にある神社仏閣の特徴や歴史についてです。細かくご紹介して、観光などの際に役立てていただきたいと考えております。第5弾の今回は貴船神社(きふねじんじゃ)と化野念仏寺(あだしのねんぶつでら)です。ちょっと怖い話が多くなってしまいましたが、どちらも有名な写真スポットなんですよ。知識を深めて、思いにふけりながら撮影に臨めば自然といい表情が撮れるかもしれません。
●貴船神社
鞍馬山の麓、貴船川に沿って建てられた神社、それが貴船神社です。創建年代は不明ですが、神武天皇の母の玉依姫命が貴船川を渡って、水神を祀ったのが始まりとされるほど非常に古い創建だとされています。京都でも郊外の鞍馬山の麓であり、昼でもひんやりとした肌寒い雰囲気が漂う為、来る人によっては不気味に感じる方もおられるのだとか。しかしながら、縁結びや縁切りなど開運のパワースポットとして知られており、そのご利益を求めて訪れる方は後を絶ちません。
貴船神社といえば丑の刻参りが知られています。丑の刻参りとは古くから伝わる呪いの一種で、夜中の午前1時から午前3時頃、神社の御神木に呪い殺したいほど憎い相手に見立てたわら人形を五寸釘で打ち付けながら呪いの言葉を唱えることで、その相手を呪い殺すといわれています。しかし、ただ打ち込むだけでは足りません。丑の刻参りには指定された格好があるのです。白装束を身にまとい、頭には金輪を逆さにしたものをつけて、顔に朱をつけたうえに口に松明をくわえるというなんとも怪しい格好になる必要があります。その格好で山の奥の宮に入ります。暗闇の中、そんな格好の人物に出会ったら腰を抜かしてしまいまいそうです。
そんな丑の刻参りですが、貴船神社の丑の刻参りには次の話があります。昔、夫に捨てられた妻が、夫を奪った女を呪い殺そうとして、舞や貴船神社の杉の木に藁人形を打ち付けて夫を殺そうとします。徐々に体調がおかしくなった夫は不思議に思って陰陽師の安倍晴明に相談しました。安倍晴明はすぐに妻が丑の刻参りをしていることを見抜きました。呪いが完全となる夜、妻が夫を連れ去ろうとしましたが安倍晴明に阻止されます。失敗した妻は怒りと悲しみで井戸に身投げしてしまいました。不憫に思ったのか怨念をなだめようと思ったのか、人々は井戸のそばに祠を建て鉄輪社として妻の霊を祀ったそうです。
現在では、怖い言い伝えとは無縁のような有名フォトスポットとなっています。石段の参道に立ち並ぶ朱い灯篭や水占いが人気の要因で、SNS映えを狙う多くの観光客が訪れます。貴船神社の別の側面も人々を魅了する一員なのかもしれません。
●化野念仏寺
嵯峨野の散策路を奥に上がっていくと、奥嵯峨野鳥居本の地に化野念仏寺はあります。化野(あだしの)という読み方は非常に珍しいと思います。もちろん、化けるの「化」だけでは「あだし」と読まれません。ではなぜこの読まれ方をするのかというと、「あだし」とは儚い、むなしいという意味で使われます。じつはこの化野念仏寺、平安時代に鳥辺野・蓮台野と並び、死体の捨て場所として三大風葬地の一つでした。つまり、「生が化けて死となる」場所として化野と呼ばれるようになりました。
化野念仏寺は伝承によると、この地を訪れた弘法大使が野ざらしにされた遺骸を哀れに思い、如来寺を建立して埋葬したのが始まりとされています。弘法大使はここに1000体もの石仏を造りました。そののち、法然上人が念仏道場としたため「化野念仏寺」と名前を改めました。明治時代、化野の地に散在していた無名の無縁物もみな掘り集めて境内に祀ったため、境内を埋め尽くす石仏は今では約8000体ともいわれています。
化野念仏寺の石仏はどれも背丈が低く小さいため、地獄(冥途)にある三途の川にある河原のことを指す「賽の河原」に例えて語られます。8000体の石仏が並ぶ光景は数ある京都の寺でも唯一となっており、ここまでの紹介だと不気味な怖いスポットだと思ってしまう方もいらっしゃると思います。
しかし、観光地として多くの見どころがあるのです。嵯峨野の地といえば竹林をイメージする方が多いと思いますが、化野念仏寺の竹藪通りは他の竹藪よりよく手入れされていて嵯峨野でも最も綺麗だと評判なのです。秋になれば紅葉がとても美しく、もみじがつもり石仏を赤く彩ります。着物で訪れたらどこを撮っても写真映えするので、Instagramに力を入れている方にはオススメのスポットです。
まとめ
いかがでしたか?今回は少し怖いけど写真映えする貴船神社と化野念仏寺をご紹介しました。少し京都駅から離れてはいますが、どちらも電車やバスで向かうことが可能なので、公共交通機関を利用される方はぜひ京都駅をスタート地点にされてはいかがでしょうか。
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