【2019節分】節分とお化けの風習
節分祭と言われてもどこでどんな行事が行われているか知らない人も多いと思います。
今回は、京都ならではの節分の風習やイベント・祭のご紹介をさせていただきます。
節分とは季節を分けるという意味で季節の変わり目に邪気を払う意味でおこなわれていました。旧暦では立春で年が変わり今の大晦日にあたります。
古来から、邪気が入り込みやすいとされる季節の変わり目に、宮中行事として追儺により邪鬼払いが行われ、その行事のひとつ「豆うち」が現在の豆まきになっています。
厄除け災難除けの風習の一つで江戸時代末期から京都の町衆文化として広がった節分おばけ。節分の夜には鬼や化物が出ると言われていて、普段と違う格好をして鬼たちの目をごまかすという風習です。
男装や女装をしたり、若い娘や老婆に化けたり、また歌舞伎役者などの厄払いの行事でした。
昭和初期に一度廃れましたが、2002年に中原孝さんが復活させられました。
今では京都花街の芸妓さん舞妓さんたちが、普段お座敷に出られる着物ではなく越後獅子やおすもうさんなど、色々趣向を凝らしたユニークな仮装して節分の夜を賑わせています。 お客様も仮装をされたりと大盛り上がりで、日本版ハロウインというところでしょうか。
=嵐電で厄払い=
19年前より【こったいの会】の方がお化けに扮して壬生寺参拝の後、四条大宮から嵐山駅まで乗車して天龍寺に向かう通称「節分お化け電車」が風物詩となっています。
もちろん一般の方も乗車できますし、仮装で乗られる方も大勢いらっしゃいます。
こったいの会とは、京都嶋原司太夫さんが太夫や嶋原を正しく知っていただきたいと司新聞「こったい」を発行し、同時に花街をもっと身近に気楽に楽しもう!をモットーに設立されました。花街を使った催しやお座敷コーディネート等を企画。京都の「ほんまもんのおもてなしと癒し」を広めるべく全国を飛び廻られています。
司太夫さんも仮装して乗られるのではないでしょうか。
=吉田神社=
2、3日は参道や境内にたくさんの露天が並び賑わいます。
2日18:00から行われる追儺式は、黄金の四つ目の面をかぶった方相氏が松明を持った童子と一緒に登場し鬼を追い詰めて、上卿以下が桃の弓に葦の矢を射かけて鬼を払う見ごたえのある神事です。
3日23:00からは5mもの高さの巨大な火炉に浄火を点じ焼き上げ、参拝者の無病息災をもたらすと言われる火炉祭が行われます。
アクセス
市バス17系統錦林車庫前行き「京大農学部前」下車、徒歩8分
=壬生寺=
京都の裏鬼門にあたることから白河天皇の発願により始められ、900余年もの歴史がある由緒正しい行事です。
炮烙に年齢などを書いて奉納するのは壬生寺ならではの信仰です。奉納した人は厄除け・開運が得られるそうです。炮烙は壬生狂言「炮烙割」で割られます。
2、3日には壬生狂言「節分」が上演されます。(13:00~20:001日8公演)
アクセス
JR嵯峨野線亀岡行き「丹波口」下車、徒歩10分
市バス26系統または28系統「壬生寺道」下車、徒歩3分
=八坂神社=
2、3日は舞殿で行われる芸妓さんや舞妓さんによる舞踊や舞楽、祇園太鼓・祇園獅子舞などの奉納が行われます。また両日16:00から商店街の振興組合による華やかな豆まきも行われます。
アクセス
市バス206号系統北大路バスターミナル行き「祇園」下車、徒歩すぐ
=平安神宮=
3日正より大蔵流茂山社中による奉納狂言が行われ、13:00より節分祭、14:00より鬼を追い払う「大儺之儀」が行われます。平安朝当時の追儺式作法、祭典、衣装に至るまで忠実に再現されており必見です。
15:00からの大極殿の福豆まきでは、いったん祓われた邪鬼が再び侵入し打豆によって祓われます。
アクセス
地下鉄烏丸線国際会館行き「烏丸御池」下車、地下鉄東西線六地蔵行き「東山」下車、徒歩10分
市バス5系統岩倉操車前行き「京都会館美術館前」下車、徒歩8分
=天龍寺=
大福豆撒きや甘酒・樽酒の無料接待など参詣客で賑わいます。
境内の7つの塔頭では七福神めぐりが開催されています。総門で福笹を授与され、三秀院では東向大黒天、弘源寺は三國傅来毘沙門天、慈済院は水摺辯財天、松厳寺は福禄壽、永明院は永明精舎恵比寿、寿寧院は身守不動明王、妙智院は宝徳稲荷から福を授かります。
アクセス
JR山陰本線園部行き「嵯峨嵐山」下車、徒歩10分
=松尾大社=
午前10:00から、石見神楽奉納が行われます。
午後13:30から、節分祭の祭事が行われた後、宮司により豆撒きで疫鬼を払いながら本殿中門から拝殿へ移動し追儺行事が行われます。続いて宮司が弓を構え弦を3回引き、和歌を唱えて疫鬼の退散を命ずる鳴弦破魔弓神事が行われます。
福男・福女による福豆まきも行われます。
他にも市内各所で節分祭が行われます。参道には露天が並び子供から大人まで楽しめますので、家族やお友達と着物で訪れて日本の伝統行事を体験してみませんか。
その際は、市内各地へのアクセスの良いVASARA京都駅前店で着物レンタルをされるのがオススメです。